【ガイヤの夜明け】働き方が変わる 1億円の融資が受けられる復活ファンドとは

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仕事につまずいた経験がありながら再スタートをする人たち、彼らをバックアップする取り組みがありました!

7月7日(水)のガイヤノ夜明けでは、働き方が変わる第13弾「人生“再挑戦”から」。事業に失敗した人が、再起業することはできるのか?

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 ITベンチャーの社長からタクシードライバーへ

神奈川県の保土ヶ谷区にある『朋栄交通』は、30台ほどのタクシー会社です。荒井潤一(59歳)さんは、ここで働くドライバーです。

荒井さんは、大手の企業とも取引のあるITベンチャーの社長でした。2009年に多額の資金を投じた事業に失敗して、2010年に倒産しました。荒井さん自身も自己破産しました。

年齢的にも再就職は難しく、やっと落ち着いたのが今のタクシードライバーの仕事です。

荒井さんはタクシードライバーを続けながら、“失敗したままで終わりたくない”と2012年に新会社を設立しました。オフィスビルの小さなスペースを借りて、開発の仕事をしています。

社員は、荒井さんとプログラマーのふたりだけです。開発しているのは、写真を自動で加工するソフトです。手作業で行われている画像の切り抜きを自動で行うことができるソフトなんです。

再スタートの障害

会社を倒産させてしまった人が、もう一度再スタートをするときに障害が3つあります。人材の確保が24.2%、販路の開拓29.4%、そして資金の調達が60.4%です。

圧倒的に多い資金の調達、仕事につまずいた経験がありながら再スタートする人たち、彼らをバックアップする取り組みがありました。

それは、企業家の支援団体『MAKOTO』が新しく作った「復活ファンド」という投資ファンドです。

「復活ファンド」とは、日本初の倒産経験者を対象にした投資ファンドです。なぜ一度失敗した経験者に投資しようと考えたのか?

統計的に見ても、1回失敗して再起した人の方が黒字なるスピードが速いというデータがあるそうです。

再チャレンジの仕組みが今まで日本にはない、誰もやっていないなら先鞭を切り開いていこう・・・MAKOTO代表 竹井智宏さん・・・

復活ファンドの仕組みとは?

「復活ファンド」は、企業家の支援団体『MAKOTO』と福島銀行が出資してできた投資ファンドです。「MAKOTO」が全国の倒産経験者から事業計画を募集します。

一次審査にかけて有望なものを最終審査にかけます。それに合格すると、ひとりに1憶円の投資されます。

荒井さんの事業計画が最終審査に残りました。1時間によるプレゼンテーションの結果、1億円の投資審査が通りました。

「復活ファンド」は、福島を拠点に置くことが条件になっています。荒井さんのような企業家を福島に誘致することも狙いなんです。

全自動切り取りサービス

はさみ1
はさみ1 / SigNote Cloud

荒井さんは、福島県で1人暮らしをすることになりました。1DKで家賃は3万2000円です。34年ぶりのひとり暮らしをスタートさせます。

福島銀行から当面の資金として1000万円が振り込まれます。その資金を使って、「全自動切り抜きサービス」をネットで始めます。

料金は1枚10円~50円ですが、最初の1ヶ月は無料で受け付けます。できるだけ多くの会社サービスを知ってもらうためメールを送りました。

メールで返信があった何社かに行って、サービスを売り込みます。でも、荒井さんが思っていたより反応は薄かったんです。次なる営業とは?

イベントで売り込み 狙うは大物

東京の品川区で行っている『サムライアイランドEXPO』は、国内外のITベンチャー約70社が出展しているイベントです。

荒井さんは、自社で開発した“画像切り取りサービス”を紹介します。ホームページ担当者や不動産情報を発信している人が集まってきました。

文面と写真では全然違う、見せることで伝わる。こういうところで出すと思わぬ人が来て、今までとは違う展開になる

東京の港区にある『Yahoo!JAPAN』の本社から声がかかりました。対応したのは、あのヤフーショッピングの担当者です。

38店舗で2憶商品を扱う巨大ショッピングサイトが荒井さんのサービスに興味を持ちました。話を聞いてくれることになりました。

皆さんアプリなどで、せっせと切り抜いている。そういう意味では革新的な案だなぁーと思います。

ヤフーショッピングに出店するストアには、いいサービスではないかと思います。値段的なメリットもあるので、前向きに検討させてもらいたい!

・・・ヤフーショッピング担当 大手智彦さん・・・

ヤフーショッピングのパートナー企業になるために話し合いを進めていくことになりました。

本当のスタートはこれから、商売をやっていけると胸を張って言えるようにすることが恩返しになる

いちど失敗してしまうと怖がりになってしまいそうですが、“このままで終わりたくない”という思いに感動してしまいます。ありそうでなかったサービスが未来を切り開いていきます!

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